ある人に
「芸術家だったら、この本読んでなかったら、ダメョ。」と
強力にプッシュされた本がありました。

ハシクレとして読んどかなきゃ…と。早速、勤め帰りに本屋に立ち寄りました。

日本を代表する文豪の小説なので、新潮文庫の本棚を探すものの残念ながら売り切れているらしく、角川文庫の棚でその本をみつけて購入しました。

“知に働けば角が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。”

つかみはバッチリ。
フムフム。なんか分かりますよ…。

“四角の世界から常識と名のつく、一角を磨滅して、三角のうちに住むのを芸術家と呼んでもよかろう。
これゆえに天然であれ、人事にあれ、衆俗の辟易して近づきがたしとなすところにおいて、芸術家は無数の琳琅(りんろう)を見、無数の宝璐(ほうろ)を知る。俗にこれを名けて美化という。その実は美化でもなんでもない。燦爛たる彩光は、炳乎(へいこ)として昔から現象世界に実在している。ただ一翳(いちえい)目にあっても空花乱墜(くうげらんつい)するがゆえに、俗累(ぞくるい)の覊絏牢(きせつろう)として絶ちがたきゆえに、栄辱得喪(えいじょくとくそう)のわれに逼(せま)ること、念々切なるがゆえに、ターナーが汽車を写すまでは汽車の美を解せず、応挙が幽霊を描くまでは幽霊の美を知らずに打ち過ぎるのである。”

なんだなんだこの語彙の応酬は…。言葉を調べて意味をつなげてみると確かに芸術家のなんたるかが描がかれています。美しい…。

しかし、美意識の本質は、140字ぐらいでおさまるものではなく、何ページにもおよぶ表現によってオノレの感覚として定着してゆくことに意味があるのではないかと思いました。

知識ではなく感性に美意識を擦り込んでゆくコト。そんな生き方に憧れます。

勤め帰りの腐ったアタマでは、このあたりが限界でした…。休日にうつらうつら読みたい本です。『草枕』夏目漱石

勧めていただき、ありがとうございます。

 

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