とある米国のノイズアーティストが開発した、シンセ(とは言ってもただの電子基板が一枚とその部品がセットになって、自分でハンダしろや!というもの)を手に入れたくて彼のウェブサイトから注文をしました。最近は、支払いのシステムを代行してくれるネット上のシステムができているので、このシステムから注文をかければ、結構メンドーなメールでのやり取りをしなくても送ってもらえるようになったので迷わず、そのシステム上で「スバラシイ機械です、トテモ興味があるので、送ってクダサイ。」とたどたどしい一文をしたため、ポチリとボタンを押したのでした。しばらくすれば連絡がくるだろう…。

しかしです。待てども待てども連絡が来やしないではないですか?

彼のサイトには、「オレは、販売を目的にしてる訳ではないから、送るまでに長ければ3ウイークかかるかもね…」と記されております。まぁ私もそうですが、つくるのが大好きなわけで、それを売りさばくコトなどにはたいして興味がない。そんな空気がサイトには漂っているのです。このシンセも自分の興味で、たぶん何かの偶然で沢山できてしまったものを、ついでに売っているに違いないのです。なので、催促メールなどは御法度と肝に銘じていたのですが3週間たっても何の音沙汰もないではないですか?もう我慢の限界であります。

「スイマンセン、先日、注文したジャパニーズだけども、マダ、送れないでアリマスカ?」と意を決してメールをしました。
「OK! 来週には送れるゼ!」と短い返信が来ました。信じるしかないのであります。
「サンキュー待ってるぜ!」こちらも短くメールしました。

週が明けて、彼からではなく
「システムから、発送しました、伝票番号は○○○○○○○○○○です。」との連絡が。
おお、やっとこさ今週末には届くなとワクワクとしていたのであります。

現代は、荷物のトラッキングのシステムがしっかりしていて、ネット上で伝票番号を打ち込めば荷物がどこにあるかを直ぐにチェックできるのであります。うぉニューヨークを今日出発している、というのが日本の自分のアトリエからチェックできるのは少し感動的だったりもする訳です。こうなると毎日荷物の所在をチェックするのが日課になるわけでありまして、勤め先から帰るとまずチェックということになるのです。翌日にはニューヨーク郊外の集積場あたりに届いているようで、よし明日は飛行機に積まれるなと思っていた訳です。さて翌日チェックしてみるとトラッキングは昨日と同じまま。なんか荷物が混んでるんだナ…まぁしょうがないか…。さて翌日もチェックしてみると荷物が動いている気配がありません…。どうしたんだベイベー。さてその翌日もまったく動きがありません。こりゃおかしいゼ、ベイベー!

とりあえずグーグル先生で「荷物届かない」と検索してみました。何故か数ヶ月後に届いたとか、送り主に再送を依頼する法とか、いろいろな情報が出てくるのですが、とりあえず、送り主から配送業者にクレームを入れてもらうというのが、まず、最初の対応だろうと…。

「博士。どうもロストバッゲージっぽいです。すぐに運送会社にクレームをいれてください。」とメールをする。
「問い合わせをしたけど、関税で引っかかっていることもあるし、もう少し待ってケロ…」とのこと。
しょうがない…待つか…

その日以来、ヒマがあればチェックをするも荷物に動きはナシ。もう限界!
「博士。もう一つ新しいのを送るか、運送会社になんとか言うか、アクション、プリーズ!」
「OK! クレームナンバー○○○○○○○○○○で受け付けられた。3ウィーク。ウエイト。そして日本に上陸している可能性を私はみている、そちらでも問い合わせをお願いする。」
うぇー。また3週間ですか?博士たのむぜ…。それに、日本に来てたら絶対に届いてますよ。博士住所間違えてない?と密かに思いながらも、はかない願いをかけ、税関の電話番号を調べ、問い合わせてみました。

「もしもし、海外から私宛に伝票番号は○○○○○○○○○○の荷物が届いているはずなのだけれども、そちらで不審貨物とかで止めたりしています?」
「ちょっと調べてみますねー。」カチカチカチとキーボードを叩いてPCを見ているようす。「いや、トラッキングが止まってますね…。念のために郵便の方も調べてみます…」カチカチカチ「いやーやっぱり来てないですよ…」
「そうですか止めたりなんかしてないですよネー。分かりました、もう一度送り主に問い合わせてみます。ありがとうございます。」

そんなコトをするうちに3週間が経ちました。
「博士。3ウィークたったし、税関に問い合わせたけど、来てませんデス。新しいモノを送ってプリーズ。ユーのシンセをセッテイングする場所も決まってるんだぜ。」と丁寧にデジカメで撮った作業中のスモールモジュラーシンセの全体図も添付してやったのであります。(上図)
「分かった、分かった、分かった。月曜日には送るよ…」

よし、週明けの月曜日だな、待つよ待てばいいんでしょ!
悶々として月曜になったが連絡はありません…。博士のコトだからどうせ何時の月曜だかわからないのサ…。もう、慣れたよ、待つよ、待つよ、待つよ…。

ある日、郵便局から速達が届きました、荷物ではありません。
『アナタ様宛の伝票番号○○○○○○○○○○の荷物を受け取っていませんか?もし、受け取っていなければ必要事項を書類に記入して返送してください…。』
だからねぇ届いてねぇってズーッと言っているんだよ。一体全体、どうなってんだ!と言いつつ速攻で郵便局に書類を送りかえしました。

それから、また…。なんの音沙汰もなく…。
でもね、ワタシはネー。待つよ、待つよ、待つよ…。

ああ、待つよ、でも、仕事もうまくいかないし! 待つよ…待ッ…んーーー。
もう、限界だ! クソ!もう、嫌がらせのメールだ!

「博士、ワタシは、多くの時間をウエイトした。もう、まち切れない!返金の手続きをしてほしい。」
「ソウデスカ…。残念だけどしょうがない、手続きをするよ、スマナカッタ…」

あぁとても後味が悪い…。いままで何度も海外から荷物を送ってもらっているのに…。こんなコトは無かった…。
でも、まぁ、いろいろな事情があるでしょうし、世界は日本みたいに几帳面じゃないのサ。クソー。

と言って間もなく我が家のポストを覗くと一通の不在通知が!

あれ、届いてるじゃん!なんで?とりあえず博士にメールだ!返金されちゃったらまたメンドーだ!
「博士、博士、ゴメンゴメン。なんか届いてるみたいでデス。返金はキャンセルしてください。スマントデス。」

そして、その夜中、郵便局へ荷物を引き取りに向かいました。
宛名を見れば、コンピュータで打たれた住所と名前が(博士、疑ってゴメン)ちゃんと書かれているし、郵便局のお姉さんを問いつめたところでどうにもなりません。

早速、家に持ち帰りご開封!と、ちょっと待って!なにか変なシールが貼ってあることに気づきました。
赤と黄色でデザインされ…。何?ドイツ語?あぁなんか世界中を旅してきた雰囲気がプンプンいたします。

注文してから3ヶ月。待ちました。
さて、待った甲斐があったのかどうか?とっととハンダづけしてシンセを完成させなければ。

「博士、完成したら、またメールするから待ってろよ!」

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