自署

140831

 
ここは、世界でも有名な流行の発信地にあるガラス張りの最先端のショップです。いわゆるオープンな設計とでもいうのでしょうか街路樹の緑と室内が美しく融合され、ジーパンにTシャツ姿の店員さんは、冴えないオッサンにもとても爽やかに接してくれて、真夏の日差しのなか、人やモノが輝いてみえるのでした。
今日、わたしがここに来た理由というのは、PCのメンテナンスです。もうずいぶんと使っているヤツのバッテリーがヘタってきて、なにやら修理を促すメッセージがでているので、ヤツから指示されるままにネットで予約をしまして、こんなシャレた空間にまぎれこんでしまったわけなのであります。
ショップには、いわゆる修理受付カウンターみたいなダサいものはありません、大きなテーブルがあるだけです。
「ここに座ってお待ちください」と少し高めのイスに腰かけると、パパッと我がPCは電源とネットに接続されて、診察を受け、やはりバッテリーがオカシイということになり交換を促されたのでした。夜までは直るとのことで、頼むことにしました。実にスマートな感じなのでありました。

 
店員:「ここにサインをお願いします」とタブレットをポンと机の上に置かれました。
オッサン:「ゆ、指で書くのですか?」と緊張ぎみに質問をすると
店員サン:「こうやれば…」と自慢げにお手本をみせてくれました。
サインをしてみるも、要領をえない子供の文字のようになってしまいます…
オッサン:「スイマセン…書き直しできますか?」ササッとデエリートボタンを押してくれまして…
店員サン:「ハイ。もう一回お願いします。」とタブレットをこちらのほうに向けました。
よし!こんどこそは上手く書いてやるぞと指で画面をなぞるも、今度は左手で書いた文字のようになってしまい…
オッサン:「スイマセン…もう一回いいですかね?」
店員サン:「ハイ。どうぞ。」また、失敗したらムッとされそうな空気。もう失敗は許されない感じであります。
よし、そうであれば…、英語でいこう!とサインをしたのでした。
今度は、ミミズの抽象絵画のようになってしまいました…。アートとしては、そこそこの出来映え…。でも文字になってません。
オッサン:「スイマセン…スイマセン…もう一回だけ…いいですかね?」
店員サン:「ハイ。」ちょっとムッとしています…。
今度は、抽象性が若干ゆるんだものの、相変わらず下手くそな文字なのでありました…。
オッサン:「ス、スイマセン。これでも大丈夫でしょうか?」
店員サン:「ハイ。大丈夫ですよ。確認だけですから。」と“だけ”を強調するも爽やかな笑顔で応えられたのでした…。

 
あぁ最先端でシャレオツでスマートでキャッチーなハズなのにマトモにサインが出来ないなんてェー。
美術家として酷な話だぜぇ…。と、うら淋しげな帰り道。

31. 8月 2014 by Takayuki Katahira
Categories: 日々のコト | Leave a comment

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