160726

 
ピンと張った一本の弦
指で弾くと上下に振れて音をだします
弱く弾けば小さな音、強く弾けば大きな音
どんな音もやがては減衰して静寂がおとずれました。

 
ある日、子供が弦を引っ張っりました
満足できずに力まかせにおもいっきり引っ張りました
パチンとはじけて、ぶらんとたれ下がった弦。
結び直す術など知らない、泣きじゃくるばかり。

 
大人だったら知っていました。ものごとには限界があることを
加減をみながら、いい音、悪い音を紡ぎ出すことを
そして、子供を許すおおらかさを。

 
現実はどうなりました?
だらんと垂れた弦に囲まれています
キラキラと輝く弦、錆び付いた弦、細い弦、太い弦、
長い弦も短い弦もみんなで垂れ下がっています。
一人もそれらを結ぼうとはしません。
風で揺れた弦どうしがカサカサと乾いた音を
ひたすらに、引っ切り無しに、出すのみです。

 
世界が陰陽でできていたころ
ピンと張った琴線は美しい音を紡いでいました
響く音が美しいと感じていました。

 
いつからか「わっせ、わっせ!」と掛け声がうるさくなりました
目の前に垂れ下がった弦をかき分けかき分け
みんなで行進。そんな日常。
「わっせ、わっせ!」明日に向かおう。
明るい方へ、明るい方へ。

26. 7月 2016 by Takayuki Katahira
Categories: 周辺のコト | 2 comments

Comments (2)

  1. とても、美しい詩のようですね。

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